東京湾でLTアジに挑戦するとき、初心者が迷いやすい道具の一つが「ビシ」です。
釣具店や通販サイトを見ると、30号、40号、60号、80号など、さまざまな重さのビシが販売されています。
「LTアジなら何号を買えばよいのか」
「40号を持っていれば、どの船宿でも使えるのか」
「手元にある80号のビシでも代用できるのか」
このような疑問を持つ人も多いでしょう。
先に結論をまとめると、東京湾のLTアジでは30〜40号のビシが使われ、特に40号を指定する船宿が多く見られます。
ただし、船宿によって使用する号数だけでなく、ビシの種類や網目が決められていることがあります。初心者は自己判断で購入するより、予約時に船宿の指定を確認することが重要です。
この記事では、東京湾のLTアジで使うビシの号数、30号と40号の違い、通常のビシアジとの区別、初心者が購入するときの選び方を詳しく解説します。
結論|東京湾のLTアジは30〜40号が基本

東京湾のLTアジで使われるビシは、主に次の2種類です。
| ビシの重さ | 主な使われ方 |
|---|---|
| 30号 | 比較的浅い場所や軽さを重視する船宿 |
| 40号 | 東京湾のLTアジで広く使われる標準的な重さ |
| 60号以上 | LTアジではなく、通常のビシアジなどで使われることが多い |
| 80〜130号前後 | 深場や潮の速い場所を狙う本格的なビシアジ向け |
一般的な東京湾のLTアジでは、30〜40号のLT用ビシが使用されます。船宿によって指定号数やビシの網目が異なるため、初回はレンタルタックルの利用も有効です。
迷った場合の基本的な考え方は、次のとおりです。
東京湾のLTアジ用として一つ選ぶなら40号が有力。ただし、購入前に利用する船宿の指定を確認する。
同じLTアジでも、船宿や釣り場によって30号を使用するケースがあります。40号を先に購入しても、予約した船宿が30号指定であれば使用できない可能性があります。
LTアジの「ビシ」とは?

LTアジで使うビシとは、コマセを入れるカゴとオモリが一体になった道具です。
ビシの中にイワシミンチなどのコマセを入れ、海中で竿を振ってコマセを放出します。その煙幕の中へ付けエサを漂わせ、寄ってきたアジに食わせるのが基本的な仕組みです。
ビシには、大きく分けて次の役割があります。
- コマセを海底付近まで運ぶ
- 狙ったタナでコマセを放出する
- 仕掛けを安定して沈める
- 海底やアジのいる水深を把握する
単なるオモリではなく、アジを船の下へ集めるための重要な道具です。
LTアジでは、小型の天秤に30〜40号程度のビシを取り付け、その先に全長約2mの2本針または3本針仕掛けを接続します。
そもそも「号数」は何を表している?
釣り用オモリの1号は、一般的に約3.75gです。
それぞれのおおよその重量は、次のようになります。
| 号数 | おおよその重量 |
|---|---|
| 30号 | 約112.5g |
| 40号 | 約150g |
| 60号 | 約225g |
| 80号 | 約300g |
| 130号 | 約487.5g |
30号と40号の差は10号ですが、重量にすると約37.5g違います。
数字だけを見ると小さな差に感じられるものの、竿を持ち続けてコマセを振るLTアジでは、操作感に違いが出ます。
30号は軽快に扱いやすく、40号は潮や船の動きに対して仕掛けを安定させやすいのが特徴です。
東京湾で40号がよく使われる理由
東京湾のLTアジでは、40号のビシが標準として使われることが多くあります。
その理由は、単純に重い方が釣りやすいからではありません。軽さと安定性のバランスが取りやすいためです。
仕掛けを海底まで届けやすい
LTアジでは、水深10〜30m前後の比較的浅いポイントを狙うことが多い釣りです。
ただし、水深が浅くても潮が流れていれば、軽いビシは斜めに流されます。40号程度の重さがあれば、着底を把握しやすく、船長から指示されたタナに仕掛けを合わせやすくなります。
船内で仕掛けの角度をそろえやすい
乗合船では、複数の釣り人が並んで同時に仕掛けを下ろします。
一人だけ軽いビシを使うと、その仕掛けだけ大きく流され、隣の人とのオマツリが増える可能性があります。
船宿が号数を統一するのは、船全体の仕掛けの角度や沈下速度をそろえる意味もあります。
LTらしい軽快さを残せる
40号は約150gです。
80号の約300gと比べれば半分程度の重さなので、ライトゲームロッドと小型両軸リールを使って軽快に楽しめます。
アジの引きも感じやすく、初心者や子どもでも比較的扱いやすいことが、LTアジの魅力です。
30号と40号は何が違う?
30号と40号では、釣り方そのものが大きく変わるわけではありません。
ただし、操作感や潮への強さに違いがあります。
30号ビシの特徴
30号のメリットは、軽くて疲れにくいことです。
竿を持ってコマセを振る動作が軽くなり、アジが掛かったときの引きもより明確に感じられます。
一方で、潮が速い状況では仕掛けが流されやすく、着底が分かりにくくなることがあります。糸が斜めに入りやすいため、初心者にとって必ずしも軽い方が簡単とは限りません。
40号ビシの特徴
40号は30号よりも沈下が速く、海底を把握しやすいのが特徴です。
多少潮が流れていても仕掛けが安定しやすく、船長から「底から2m」と指示された場合も、タナを取りやすくなります。
その反面、30号より竿にかかる負荷は大きくなります。使用するロッドが40号に対応しているか確認が必要です。
初心者に適しているのはどちら?
初心者が自由に選べる状況なら、40号の方が着底を把握しやすく、タナを安定させやすい傾向があります。
しかし、最優先すべきなのは扱いやすさではなく、船宿の指定号数です。
船宿が30号を指定している場合は30号、40号を指定している場合は40号を使いましょう。
LTアジと通常のビシアジは号数が違う
「アジ釣り用」と書かれたビシなら、どれでもLTアジに使えるわけではありません。
東京湾周辺の船釣りでは、大きく分けて次のようなアジ釣りがあります。
| 釣り方 | ビシの目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| LTアジ | 30〜40号 | 浅場中心で軽快に楽しむ |
| 一般的なビシアジ | 60〜80号前後 | LTより深い場所や重い仕掛けに対応 |
| 走水周辺のビシアジ | 130号前後以上の場合もある | 深場や速い潮に対応する重装備 |
LTアジ用ロッドで80号や130号のビシを使うと、ロッドの適合負荷を超える可能性があります。
反対に、80号指定のビシアジ船で40号を使うと、仕掛けが流され、ほかの釣り人とのオマツリを引き起こしかねません。
「アジ釣りだから同じ」と考えず、LTアジとビシアジは別の釣りとして道具を確認することが大切です。
初心者がビシを選ぶときの5つのポイント
1.船宿の指定号数を最優先する
最も重要なのは、予約する船宿へ確認することです。
船宿の公式サイトに記載がなければ、予約時に次のように聞けば問題ありません。
LTアジで使用するビシは何号ですか。ビシの種類や網目に指定はありますか。
確認したいのは号数だけではありません。
- ビシの号数
- ビシの素材
- 網目の大きさ
- 天秤のサイズ
- クッションゴムの使用可否
- PEラインの指定
同じ40号でも、コマセが出やすいビシと出にくいビシがあります。
船宿が使用するコマセや釣り方に合わせて網目を指定している場合があるため、号数だけを見て購入しない方が安全です。
2.「LT用」と表記されたビシを選ぶ
同じ号数でも、ビシにはさまざまな形があります。
LTアジでは、一般的に小型で軽量なLT用ビシを使います。
通販で探す場合は、次のキーワードが目安です。
- LTアジ ビシ 40号
- ライトアジ コマセビシ
- LTビシ 30号
- アンドンビシ 40号
単に「アジビシ40号」と書かれている商品では、船宿が想定するサイズや網目と異なる可能性があります。
3.ロッドのオモリ負荷を確認する
ビシを購入する前に、使用するロッドの適合オモリを確認します。
東京湾のLTアジでは、1.8m前後で、7:3調子または6:4調子のライトゲームロッドが扱いやすいとされています。30〜40号のビシを使用する場合でも、ロッドの適合範囲に収まっていることが前提です。
たとえば、ロッドに次のような表記があれば確認しやすいでしょう。
- オモリ負荷:20〜60号
- 錘負荷:20〜80号
- 適合オモリ:30〜80号
40号が範囲内に入っていれば、通常は使用できます。
ただし、適合範囲内でもロッドの調子によって操作感は異なります。柔らかすぎる竿はコマセを鋭く振りにくく、硬すぎる竿はアジの口切れを起こしやすくなります。
4.最初から複数個を大量購入しない
初めてLTアジへ行く段階では、30号と40号を何個もそろえる必要はありません。
まず利用する船宿を決め、指定された号数を1〜2個用意するのが現実的です。
根掛かりが多い釣りではありませんが、道糸の高切れや天秤周辺のトラブルでビシを失う可能性はあります。
マイタックルで継続的に通うなら、指定号数の予備を一つ持っておくと安心です。
5.迷うなら船宿のレンタルを利用する
初めてのLTアジでは、ビシを含むレンタルタックルを利用する方法もあります。
東京湾のLTアジ船は初心者向けのレンタルを用意しているところが多く、道具を購入するのは何度か体験してからでも遅くありません。
レンタルには、次のメリットがあります。
- 船宿指定のビシを確実に使える
- ロッドとのバランスが合っている
- 間違った道具を購入するリスクを減らせる
- 自分に合う竿の硬さや長さを確認できる
最初の1〜2回はレンタルを使い、今後も続けたいと思った時点でマイタックルを購入する方法もおすすめです。
ビシは重いほど釣れるわけではない
初心者のうちは、「重いビシの方が真っすぐ沈んで釣りやすいのでは」と考えるかもしれません。
しかし、船釣りでは重ければよいわけではありません。
指定より重いビシを使用すると、次のような問題が起こります。
- ロッドに必要以上の負荷がかかる
- コマセを振る動作が重くなる
- アジの引きを感じにくくなる
- 仕掛けの沈下速度が周囲と合わなくなる
- 海底を引きずり、根掛かりしやすくなる
- 柔らかい口に掛かったアジが外れやすくなる
反対に、指定より軽い場合も問題があります。
- 潮に流されやすい
- 着底が分かりにくい
- 正確なタナを取れない
- 隣の釣り人とオマツリしやすい
大切なのは、重さを自分の好みで変えることではなく、船全体で統一された号数を使うことです。
40号ビシなら東京湾のどのLTアジ船でも使える?
40号は東京湾のLTアジで広く使われる号数ですが、すべての船宿で共通とは限りません。
30号を使用する船宿もあれば、当日の釣り場や潮の状況によって指定が変わる可能性もあります。
また、号数が同じでも、次の違いがあります。
- コマセを入れる容量
- 上下の窓の大きさ
- 網目の細かさ
- プラスチック製か金属製か
- コマセの放出量
- 天秤と一体型か分離型か
したがって、40号を一つ持っているからといって、確認せずにどの船宿でも使用できるとは限りません。
予約時には、次の3点をセットで確認しましょう。
- 使用する号数
- 推奨されるビシの種類
- 船宿で借りられるか
ビシを購入するならセットで確認したい道具
LTアジの仕掛けは、ビシ単体では完成しません。
一般的には、次のような順番で接続します。
PEライン → スナップ付きサルカン → 天秤 → ビシ
天秤の先には、必要に応じてクッションゴムを付け、その先へアジ仕掛けを接続します。
天秤
LTアジでは、腕の長さが20〜30cm程度の小型天秤が使われます。
大型のビシアジ用天秤ではなく、「LT用」「ライトアジ用」と記載された製品を選ぶと分かりやすいでしょう。
クッションゴム
クッションゴムは必須ではありませんが、使う場合は長すぎたり太すぎたりしないものを選びます。
東京湾のLTアジでは、直径1〜1.5mm、長さ20cm前後が一つの目安です。
太く長いクッションゴムは、仕掛けの操作感が鈍くなることがあります。
仕掛け
初心者には、全長約2mの2本針仕掛けが扱いやすいでしょう。
3本針は一度に複数のアジを掛けられる可能性がありますが、投入時や取り込み時に絡みやすくなります。
まずは2本針で投入、タナ取り、取り込みの一連の動作に慣れることをおすすめします。
初心者におすすめの購入パターン
初めてLTアジ用の道具を購入するなら、次のようなそろえ方が現実的です。
最小構成
- 船宿指定のLTビシ:1個
- LT用天秤:1個
- 2本針仕掛け:3〜5組
- スナップ付きサルカン:予備を含めて数個
まず一度試してみたい人向けの構成です。
ただし、ビシを紛失すると釣りを継続できなくなるため、船宿で予備を購入またはレンタルできるか確認しておきましょう。
安心構成
- 船宿指定のLTビシ:2個
- LT用天秤:2個
- 2本針仕掛け:5〜10組
- クッションゴム:2〜3本
- スナップ付きサルカン:数個
今後もLTアジへ通う予定があるなら、ビシと天秤を一つずつ予備として持っておくと安心です。
初心者が間違えやすいビシ選び
「大は小を兼ねる」と考えて80号を買う
LTアジでは、80号のビシは基本的に重すぎます。
80号は約300gあり、40号の約2倍です。LT用ロッドの想定を超える可能性があるだけでなく、軽快さというLTアジのメリットも失われます。
LTアジと80号ビシを使うビシアジの両方へ行く場合は、ビシを共用するのではなく、それぞれに合ったものを用意しましょう。
商品名だけを見て選ぶ
「アジ用」「東京湾用」と書かれていても、LTアジ用とは限りません。
必ず次の項目を確認します。
- 号数
- 本体サイズ
- 対象となる釣り方
- コマセの種類
- 網目や窓の調整方法
竿の適合オモリを確認しない
ロッドに「ライトゲーム」と書かれていても、すべてのモデルが同じオモリに対応しているわけではありません。
購入前にメーカー公式サイトやロッド本体の表示で、適合オモリを確認しましょう。
船宿へ確認せず購入する
最も避けたいのが、先に道具を購入し、その後で船宿の指定と違うことに気付くケースです。
LTアジのビシ選びでは、商品を探す前に船宿を決める方が失敗を減らせます。
よくある質問
Q.東京湾のLTアジは40号を買えば大丈夫ですか?
40号を使用する船宿は多いものの、30号を指定する船宿もあります。
購入前に予約する船宿へ確認してください。号数だけでなく、ビシの種類や網目についても聞いておくと確実です。
Q.30号と40号を両方持っていくべきですか?
船宿から両方を持参するよう案内されていなければ、通常は指定された号数だけで問題ありません。
乗合船では周囲と号数をそろえることが重要です。自分の判断で途中から重さを変えるのは避けましょう。
Q.40号ビシの予備は必要ですか?
必須ではありませんが、マイタックルで継続的に釣行するなら、予備を一つ持っておくと安心です。
初回は船宿で紛失時に借りられるか、購入できるかを確認しておく方法もあります。
Q.プラスチック製と金属製はどちらがおすすめですか?
自分の好みだけで選ばず、船宿の推奨に合わせるのが基本です。
素材だけでなく、コマセの放出量や網目が釣り方に影響します。同じ号数でも使用感が異なるため、初回は船宿のレンタル品や推奨品を参考にしましょう。
Q.LTアジ用の40号ビシをビシアジでも使えますか?
ビシアジ船が40号を指定している場合を除き、基本的には使えません。
一般的なビシアジや潮の速いエリアでは、60号、80号、130号前後など、より重いビシを指定されることがあります。
まとめ|初心者は「40号を買う前に船宿へ確認」が正解
東京湾のLTアジでは、30〜40号のビシが基本です。
特に40号は広く使われており、東京湾のLTアジ用として最初の候補になります。
ただし、重要なのは「東京湾だから40号」と決めつけないことです。
最後に、初心者向けの選び方をまとめます。
- 東京湾のLTアジは30〜40号が中心
- 40号を使う船宿が多いが、30号指定もある
- 号数は船宿の指定を最優先する
- 網目やビシの種類も確認する
- ロッドの適合オモリを確認する
- 初回はレンタルでも問題ない
- 継続するなら指定号数の予備を一つ用意する
- 80号以上のビシアジ用とは区別する
初心者が最初にするべきことは、釣具店で40号ビシを購入することではありません。
乗船する船宿を決めて、「ビシは何号で、どのタイプを使いますか」と確認することです。
指定に合ったビシを使えば、着底やタナ取りが分かりやすくなり、周囲とのオマツリも減らせます。
正しい号数を選び、東京湾のLTアジならではの軽快な釣りと、アジの小気味よい引きを楽しみましょう。